
2025年10月、金(ゴールド)の国際価格が1オンス=4,300ドルを突破し、史上最高値を更新しました。
アメリカの利下げ観測、世界的な地政学リスク、そして中央銀行による買い支えが重なり、投資家の「安全資産志向」が再び強まっています。
国内でも金の店頭価格が1グラム=2万2千円を超え、「今が売り時か、それともまだ上がるのか?」という声が広がっています。
1. 金価格が史上最高値を更新 今何が起きているのか
2025年10月時点で、国際金相場は1オンス=4,300ドル台に達し、過去最高を記録しています。
この上昇は一時的なものではなく、世界各国の金融政策や投資マインドの変化が背景にあります。
特に、インフレ抑制と景気支援を両立させる政策が続く中で、「金」という安全資産に資金が流れやすい環境が整っているのです。
2. 高騰の主な要因は「3つの安心需要」
- ① 利下げ観測: 米FRBが年内にも金利引き下げに踏み切るとの見方が強まり、金利のつかない金への資金移動が加速。
- ② 地政学リスク: 中東や東欧情勢の不安定化が続き、有事の際に強いとされる金が再評価。
- ③ 中央銀行の買い支え: 中国やインドを中心に、各国の中央銀行が通貨リスク分散の一環として金準備を積み増し。
3. アナリスト予想「2026年には1オンス=5,000ドル」説も
ソシエテ・ジェネラルやバンク・オブ・アメリカなどの海外金融機関は、2026年に金価格が1オンス=5,000ドルに達する可能性を指摘しています。
背景にはETF(上場投資信託)への資金流入や、各国通貨の価値下落リスクがあります。
一方で、一部アナリストは「短期的には過熱気味」とし、調整局面への警戒も促しています。
4. 金投資を始めるならどの方法が良い?
金投資には複数の方法があり、それぞれ特徴があります。
・現物(金地金・コイン)
もっとも分かりやすい投資法。手元に残る安心感がある一方、購入・保管コストがかかります。
・ETF(上場投資信託)
証券口座を通じて少額から購入でき、価格の動きを手軽に追えるのが魅力。手数料は比較的低め。
・積立投資
毎月少額ずつ購入する方式。ドルコスト平均法により、価格変動リスクをならして長期保有に向いています。
・CFD・先物取引
レバレッジをかけて短期の値動きを狙う方法。利益が出やすい一方で、リスクも高めです。
5. まとめ 今は“金を買う理由が多い時期”、ただし焦りは禁物
金価格の上昇は、世界情勢と金融政策のバランスの上に成り立っています。
長期的に見れば、資産分散やインフレ対策として金を持つ意義は高まっています。
ただし、今は高値圏にあるため、一括購入よりも「少しずつ積み立てる」スタイルが現実的。
焦らず、市場の動きを見ながら長期的な視点で保有することが大切です。