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「参政党支持層の研究」(古谷経衡著)を超わかりやすく解説!

参政党支持層の研究

 

古谷経衡さんの記事をもう少しわかりやすくまとめました。

news.yahoo.co.jp

参政党って何?

参政党は2020年に結党された日本の政治団体です。反ワクチン、オーガニック食品の推進、移民反対、「日本人ファースト」などの主張を掲げ、2025年の東京都議選で3議席を獲得して注目を集めました。予想以上の結果で「大番狂わせ」と言われています。

どんな人が支持してるの?

参政党の支持者には、以下のような特徴があります:

  • 年齢層:40代〜50代の中年層、特に女性が多い。
  • 職業フリーランス、専業主婦、自営業、パートなど。生活に困窮している人ではなく、普通に働く「市井の人々(庶民)」。
  • 政治への関心:これまで政治に全く興味がなかった「無関心層」。自民党立憲民主党などの既存政党を支持していた人はほぼおらず、投票経験がない人も多い。
  • 知識の特徴:政治や歴史の知識がほぼゼロ。与党・野党、右翼・左翼の違いもわからず、衆議院参議院の違いすらあやふや。

なぜ参政党を支持するの?

参政党が支持される理由は、以下の通りです:

  • SNSで「目覚める」YouTubeSNSで参政党の動画を見て、「これが真実だ!」と感銘を受ける。コロナやワクチンへの不安、外国人問題への不満がきっかけ。
  • シンプルなメッセージ:参政党の「日本を取り戻す」「自然派」などのキャッチーなスローガンが、政治の複雑さに興味がない人に刺さる。
  • 知識不足:政治や歴史の基礎知識がないため、参政党の主張をそのまま信じる。たとえば「八紘一宇」(太平洋戦争中のスローガン)と「戦争なき世界」を矛盾なく同じポスターに書くような、支離滅裂な世界観を持つ。

参政党支持者と「ネット保守」の違い

参政党支持者と、ネット保守(ネット右翼)には大きな違いがあります:

  • ネット保守(ネット右翼
    • 政治や歴史についてある程度の知識(偏っていても)があり、右翼・左翼の対立を理解。
    • 戦後教育への反発や「自虐史観」批判など、明確なイデオロギーを持つ。
    • 「八紘一宇」を使う場合、歴史的背景を踏まえて「あえて」主張。
  • 参政党支持者
    • 政治や歴史に無知で、右左の対立すらわからない。
    • 「八紘一宇」を「整理整頓」レベルのスローガンとして使う。歴史的意味を知らず、ただ「カッコいい」と思う。
    • 参政党のポスターに聖徳太子徳川家康、特攻隊が並ぶが、歴史的統一感がない「雑な羅列」。

問題点は?

参政党支持層の問題点は以下の通りです:

  • 無知が危険:政治や歴史を知らないまま、参政党の強い主張に流され、差別や排外主義につながる可能性がある。でも、本人たちは「差別してる」と自覚がない。
  • 戦後教育の失敗:日本の戦後教育は、民主主義や人権の大切さをしっかり教えなかった。そのため、40〜50代になっても政治的リテラシーが育たず、無関心なままの人が多い。
  • SNSの影響YouTubeなどで「自称評論家」の動画を見て「真実を知った!」と思い込むが、陰謀論やデマに流されやすい。

どうすればいい?

この問題に対処するには、次のことが必要です:

  • 教育の強化:学校や社会で、民主主義、歴史、政治の基礎をしっかり教える。右左の対立や差別の問題を理解できるリテラシーを。
  • 対話と理解:参政党支持者をただ批判せず、彼らの不安(コロナ、外国人問題など)に寄り添い、冷静な対話で気づきを促す。
  • 社会の課題:政治に無関心でも生活できる日本社会の構造が、こうした「無関心層」を生んだ。政治や歴史の知識がなくても社会的に成功できる現状を見直す。

まとめ

参政党の支持者は、政治に無関心だった40〜50代の普通の人々が、YouTubeSNSで参政党のシンプルなメッセージに触れて「目覚めた」層。彼らは政治や歴史の知識がほぼなく、参政党の主張をそのまま信じる傾向があります。戦後日本の教育や社会が、政治的リテラシーを育てなかったことが背景にあり、こうした「無知・無関心層」の増加は、差別や極端な主張につながるリスクがあります。教育と対話で、彼らの不安に応えつつ、知識を広めることが大切です!